岸田政権初の経済対策
財政支出は55.7兆円
政府は新型コロナウィルスの感染拡大防止や経済活動再開の支援などを掲げた経済対策を11月19日に決めた。
岸田政権で初の経済対策となったが、国の財政支出の規模は、国と地方の歳出で49.7兆円のうち国費が43.7兆円、財政投融資も含めた総額で55.7兆円程度と過去最大になった。
コロナ関連のほか、首相が掲げる「新しい資本主義」の起動として10兆円の大学ファンドや半導体の国内生産拠点確保の基金、さらにはガソリン価格を抑える元売り業者へ補助金などが盛り込まれたことで、規模が大きく膨らむことになった。
だが政策効果が未知数の事業や不公平感が強い支援も混じったものになっている。
経済対策の規模を評価する際に一般的に参考にされるのが、潜在GDP(総供給)と実際の実質GDP(総需要)のかい離を示すGDPギャップ率との比較だ。