ゼネコン 地縁・血縁・腐れ縁#8Photo:photolibrary

大手マスコミは不動産開発に力を注いでおり、ゼネコンにとってビジネスチャンス。そんな中で清水建設は業績が悪化し、関係の深い日本テレビの人気番組「世界の果てまでイッテQ!」へのCM出稿について、社内で見直しの声が上がった。特集『ゼネコン 地縁・血縁・腐れ縁』(全15回)の#8では、各メディアグループとゼネコンの関係を追う。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)

清水建設が大幅減益
CMがコスト削減の対象に?

「清水建設社内で、イッテQへのCM出稿を見直すべきだとの声が上がった」――。ある民放関係者はそう明かした。

 日本テレビ放送網の看板番組である「世界の果てまでイッテQ!」は、タレントのイモトアヤコさんが「珍獣ハンター」として海外の秘境で野生動物と戯れる様子が好感され、視聴率が20%を頻繁に超える人気を誇った。

 だが、新型コロナウイルスの感染拡大で海外ロケが中止に。さらに、これは慶事ながらイモトさんが妊娠で出演できず、現在は視聴率が10%を切ることもある。

 清水建設は長年、同番組のスポンサーとしてCMを出稿してきた。そんな同社は2022年3月期中間決算で営業利益が前年同期比77.2%減の104億円と低迷。さらなるコスト削減を考えざるを得ない局面に立つ。