国内ゼネコン最大手が首位から陥落する。一体何が起きたのか。社内にどんなマグマがたまっているのか。特集『ゼネコン 地縁・血縁・腐れ縁』(全15回)の#10では、主要ゼネコンの最新決算分析とともに主要プロジェクト別の工事費を推定し、ゼネコンの内情を明らかにする。(ダイヤモンド編集部 松野友美)
大林で役員が報酬返上
地方支店長も減給か
ゼネコン大手の大林組が今期、業界首位から陥落する。2022年3月期通期予想を下方修正し、売上高、純利益共に2位の鹿島に追い抜かれる見通しなのだ。
下方修正の責任を取るために大林組の取締役と関係する執行役員は21年12月から3カ月の間、月額報酬の一部を返上することになった。責任の波及は、役員たちにとどまらなかった。
利益率悪化の原因となる工事を担当していた地方支店の支店長まで減給されるだろうという話題が業界で上がっているのだ。