リーマンショックとほぼ同時に社長に就任。建設業“冬の時代”を耐え抜いて栄華を極めた2人のスーパーゼネコン会長の存在感が、強過ぎる。どちらもよわい70代半ば。特集『ゼネコン 地縁・血縁・腐れ縁』(全15回)の#11では、業界団体トップの座の行方とともに、その去就を探る。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
よわい70を超える実力会長2人
社長2人との関係は微妙
東京・八丁堀の八重洲通りに路上駐車される何台もの黒塗りの高級車――。8階建ての古びたビル、東京建設会館の前ではかつて毎月1回、同じ光景が繰り返された。建設業の業界団体である日本建設業連合会(日建連)の理事会に出席するため、大手から準大手、中堅までのゼネコン各社の会長や社長たちが一堂に会していたのだ。
新型コロナウイルスの感染拡大後は、東京建設会館の手狭な部屋ではなく、大手町の経団連会館などを借りて開催されるようになった。
ゼネコン業界の“総本山”とも呼ばれる日建連の会長ポストをここ最近務めた清水建設、大成建設の2人は、よわい70代半ばとなってなお自社の会長の座に君臨する。鹿島や大林組などオーナー家の影響力が強いゼネコンを除けば、こうした実力会長の存在は異例だ。そして、その下にいる2人の社長との関係もまた、微妙である。