日本製鉄が広島県呉市にある製鉄所で高炉を停止し閉鎖することを決め、その影響が建設業者へと波及していく。地方の業者は地元産業と関係を築き、その産業の盛衰に生死を握られているといっても過言ではない。特集『ゼネコン 地縁・血縁・腐れ縁』(全15回)の#13では、中国・四国地方のレポートをお届けする。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
発注元で大きな変化
地元建設業者に明暗
瀬戸内海に面した広島県呉市と愛媛県今治市。どちらも造船所が集まる街であり、長らく造船不況に苦しんできた。
製造工場や設備を構える製造業などの企業には、地元建設業者が協力会社になるなどして運命共同体のごとく苦楽を共にしてきた。造船しかりである。
建設業者は受注する側である以上、相手先に生死を握られているといってもいい。
その相手先で大きな変化が起こり、地元建設業者の先行きは明暗が分かれた。