睡眠不足が代謝を低下させ、食欲ホルモンを乱す

『アメリカ臨床栄養学会』誌では、たった一晩の悪い睡眠が翌朝の代謝を低下させ、最大で20%の消費エネルギーが減少してしまう可能性があるという研究結果が発表されております。

 さらにこの睡眠不足の状態は、食欲ホルモンを乱し、ジャンクフードに手を出しがちになると言われています。2017年に英国で行われた調査とそのメタ分析によれば、1日の睡眠時間が5.5時間以下の人は少なくとも7~12時間以上睡眠時間をとった人に比べ、翌日は385カロリー余分に食べていたという報告があります。

睡眠不足がもたらす健康へのリスク

睡眠Photo:Lane Oatey/Blue Jean Images/gettyimages

 睡眠時間が短くなれば、深夜に間食をしてしまう可能性も高くなるでしょう。その結果はいうまでもありません。つまりは、ダイエットの目標を達成することも難しくなるのです。

 国立衛生研究所臨床センターのアーロン・サイペス医学博士は、「夜は体内のインスリンに対する抵抗力が強くなるため、夕方に炭水化物を摂取すると、糖分の分解が弱くなるといった代謝の問題が生じるのです」と過去のインタビューで答えています。

 その結果、血糖値は上がり、そして体重増加やその他の合併症の引き金となってしまうことがあるというわけです。つまり、夜間の余分なカロリーは脂肪として蓄積されてしまうので、夕食は早めに済ませて間食は控えめにしましょう。

 ですが幸いなことに、以下のような簡単にできる方法をとれば寝ている間にも代謝を維持することが可能になると言われています。