戸建てバブルの裏側#3Photo:PIXTA

住宅営業職の給料は契約棟数や会社の業績に伴うインセンティブに大きく左右され、有価証券報告書の「平均給与」では見えない部分が多々存在するが、インセンティブに頼らない企業も出てきている。特集『戸建てバブルの裏側』(全6回)の#3では、住宅9社を対象に「営業職」の最高年収の裏事情に迫る。(ダイヤモンド編集部 大根田康介)

上場住宅26社の平均年収ランキング
上位は積水ハウスなど大手がひしめくが…

 バブルに沸く戸建て業界。成果次第で高い給料が得られるとされる営業職で飛び込めば、一体どれほどの報酬(インセンティブ)を得て、年収は幾らになるのか。

 まずは参考までに、上場住宅会社26社の有価証券報告書を基にした平均年収ランキングを見ていこう。

 積水化学工業と住友林業が平均年収869万円で同額1位、そして大和ハウス工業が同867万円で3位。トップ10にはその他、積水ハウス、旭化成ホームズ、飯田グループホールディングス(HD)など、大手企業がひしめく。

 翻って伸び盛りの新興メーカーはどうか。オープンハウスは11位で同655万円。またケイアイスター不動産は同510万円で19位に位置しており、業績ほどの伸びは見られない。

 ただし、この平均年収はあくまでも設計、エンジニア、マーケティング、人事などを含めた平均値だ。この数字からだけでは営業職の正確な実態は分からない。

 戸建て営業は、保険業界などと同じで、契約という結果さえ出せば高い報酬を得られる世界。次ページでは、非上場も含めた住宅9社の最高年収、インセンティブの有無、何を重視して評価するかといった、営業職の給料の裏事情を明らかにしていく。