すると、「今、練馬の実家からです。暑いですよ、練馬は!」なんて声が返ってきます。相手と仲良くなるための雑談は、この程度の会話からはじめるほうが、敷居が低くていいのです。

 あなたには、ぜひ季節のうつろいに敏感になってほしい。五感で仲良くなる言葉力を磨いてほしいのです。今日の天気に注目しましょう。

2回目以降は、
「相変わらず○○?」と切り出す

「相変わらず、忙しいですか?」

 これは私がCM制作をやっていた当時に知り合った制作会社のプロデューサーの口癖でした。数多くの名作CMを手がける有名な人です。しかし、いつも気さくに、こう呼びかけてくれるのです。

「相変わらず、忙しいですか?」の「相変わらず」という言葉のおかげで、こちらがずっとがんばっているのを認めてもらえているような気になる。

「忙しいですか?」と問われるものだから、こちらも「今、こんなことをやっていまして……」と、ついつい口が開いてしまう。このひと言がきっかけになって、その方とはたくさんの仕事を一緒にやりました。

 初対面から、二度、三度と接するようになった中での雑談。これには、

「相変わらず○○ですか?」

 という言葉が力を発揮します。

「相変わらず、毎日リモートですか?」「相変わらず、プレゼン続きですか?」「相変わらず、お子さんは遅くまで塾に行かれているんですか?」などなど。