2. 腸内環境を整えてくれる

「腸活」という言葉が浸透しているように、痩せやすい体づくりをする上で腸内環境を整えることは必要不可欠だ。その腸内環境を整えるのに有益だといわれているのが食物繊維だが、近年では食生活の欧米化などによる食物繊維不足が問題となっている。

 そんな食物繊維の不足を補うにあたって、レジスタントスターチは重宝したい成分である。レジスタントスターチは、食物繊維と似た作用を持つ成分であるといわれており、腸内環境の活性化に効果的だからだ。

 いくつかの研究によると、レジスタントスターチには便のかさ(湿重量)を増加させ、お通じを良くするなど、大腸の機能に有益な効果をもたらすことが明らかになっている。

 中でもレジスタントスターチを取ることで濃度が増加する酪酸(らくさん)は、大腸を正常に保つためのエネルギー源で、腸内環境の改善には欠かせない。

3. 血糖値が上がりにくい

 一般的に人間の体は、炭水化物を食べると血糖値が上昇する仕組みになっており、その数値を下げるためにインスリンが分泌され、脂肪の合成が促される。一方でレジスタントスターチは食べても血糖値が急上昇しないので、インスリンが分泌されにくく、脂肪の合成が抑えられる。

4. 満腹感を得やすい

 また、レジスタントスターチには満腹感を得やすいという利点もある。ある研究によると、レジスタントスターチを含む食品を食べることで、満腹感を得て、食事の摂取量が減少したという。

 ダイエットを継続する上でストレスとなる要因の一つに、食事制限がある。しかし、食事の量を減らしても満腹感が得られれば、空腹時のストレスの減少や食べ過ぎ防止にもつながる。

5. 炭水化物制限をしなくてよい

 日本人の主食であるお米をはじめ、パンやパスタなどの炭水化物を制限する必要がないというのも、レジスタントスターチ式ダイエットの大きな利点ではないだろうか。実際に「炭水化物を制限すると死亡リスクが高まる」という研究結果も出ているなど、炭水化物は健康的なダイエットを行う上でも重要な栄養素の一つである。

 これらのメリットからも、レジスタントスターチ式ダイエットが、非常に効果的で実践しやすいダイエット方法であることがお分かりいただけたと思う。また、無理な食事制限をせずストレスフリーにダイエットを行うことは、モチベーションの維持や向上にも役立つ。