日本初のレゲエクルーズ
ニーズを満たせば商品は売れる

 いちばん訴えたいのは、クルーズ旅行の魅力です。一度に数カ所を巡るのも楽ですし、ツアー料金は移動費とホテル代のほか、食事やショー観覧、プールなどの施設使用も込みですから、コスパが良いと考えるお客さまはたくさんいます。それにやっぱり、デッキに出て広い大海原を見ると、本当に気持ちがいいものです。

 そうした魅力を分かっていただくためにも、とにかく商品をつくってお客さまにお知らせするのが課題ですね。22年9月に日本初のレゲエクルーズを行うんですよ。

――音楽のレゲエですか?どんなツアーですか。

 マイティクラウンという日本のレゲエアーティストと、横浜港発着、韓国・済州島や鹿児島に寄る5泊6日のクルーズを企画したんです。彼ら以外にもたくさんのアーティストのショーが船上で楽しめるものです。

――クルーズ旅行と音楽フェスを合体したような。企画の発端はどういったことだったんですか。

小林敦・クルーズプラネット代表取締役社長こばやし・あつし/1964年生まれ。99年にエイチ・アイ・エス入社。中部営業本部、関東営業本部で航空仕入を統括。その後エイチ・アイ・エス沖縄で代表取締役を務める。2009年にクルーズプラネットに転じ、代表取締役社長に就任。 Photo by T.U.

 マイティクラウンさんが活動を休止するに当たって、最後に特別なイベントをしたいとのことで、船会社のMSCクルーズと当社、三者で話を始めてから半年ぐらいで形になりました。

 当社が専属販売しているのですが、12月1日に発売後、あっという間に完売しそうな勢いで売れています。何より、客層が従来と全く違って驚いています。

 コロナで厳しい環境でも、お客さまのニーズを満たす商品があれば、売れるのだと痛感しました。

――クルーズ旅行を知らない層に知ってもらう機会になりそうですね。イベントの様子がSNSで発信されるでしょうし。

 新しい客層もですが、新しいコンテンツが大事ですよね。海外ではミュージッククルーズ、イベントクルーズはポピュラーですが、日本では初の試みです。これをきっかけに、強力なコンテンツを探す、いいヒントにしたい。

>>おトクなクルーズツアーの見分け方、クルーズプラネットの親会社であるエイチ・アイ・エスの澤田秀雄代表が放った言葉など、後編『クルーズ専門旅行会社の社長が明かす、「お得なツアー」の探し方とは?』に続く