小林敦・クルーズプラネット代表取締役社長Photo by Toshiaki Usami

横浜港に停泊したクルーズ船、ダイヤモンド・プリンセス号で新型コロナウイルスの集団感染が発生した影響で、ネガティブなイメージが付いてしまったクルーズ旅行。復活に向けて何が課題になるのか、クルーズ専門旅行会社、クルーズプラネットの小林敦社長に話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 柳澤里佳)

>>インタビュー前編『クルーズ旅行、22年夏の予約がコロナ前超え!23年も絶好調の理由』から読む

「飛鳥II」の世界一周は
1000万円を超える

――前編では、クルーズ市場の急拡大をけん引した新しい客層について聞きました。一方、リベンジ需要ならぬスライド需要を支える従来の客層やリピーターは、どういった旅をしていたのでしょうか。

 まず、ツアーのセグメントとしては三つあります。現地への往来は飛行機を使う海外クルーズ、日本船による国内外クルーズ、それから外国船の日本発着クルーズです。

 それから船のクラスは世界的に、ラグジュアリー、プレミアム、カジュアルの三つにカテゴライズされています。

 日本船では「飛鳥II」(郵船クルーズ)と「にっぽん丸」(商船三井客船)と「ぱしふぃっくびいなす」(日本クルーズ客船)があります。日本近海を中心に、たまに海外もしくは世界一周ツアーを行い、料金は高めです。

――高いって、どのくらい高いんですか。

 ラグジュアリークラスには飛鳥IIや、イギリス船の「クイーン・エリザベス」があり、世界一周すると、1000万円を超えますね(注:客室タイプによって幅がある)。

――1000万円を超えるツアーってあるんですね…!

 ありますし、日本人もたくさん参加しています。飛鳥IIの世界一周ツアーは定員500人ほどで、毎回ほぼ埋まりますよ。一番安い部屋で400万円台、高い部屋は1000万円台になりますけども。

――客層は、やっぱり企業オーナーとか医師なんかが多いんですか。