米マイクロソフトが巨大買収で手に入れるものと
ザッカーバーグの「やられた感」

 たぶん今回のニュースを目にして一番頭を抱えているのは、メタ(フェイスブック)のCEOのマーク・ザッカーバーグでしょう。アクティビジョン・ブリザードの買収でマイクロソフトが手に入れる三つのもののリストを眺めればザッカーバーグのやられた感が伝わってきます。

(1)「コール オブ デューティ」「オーバーウォッチ」をはじめとするアクティビジョン・ブリザードの人気ゲームタイトル
(2)月間4億人といわれる同社のオンラインゲームユーザー
(3)エンジニアを中心とした約1万人のオンラインゲーム開発人材

 この三つのアセット(資産)が手に入ることでマイクロソフトの未来に向けたロードマップの先に開けるものが何かというと、それがメタバースです。

 フェイスブックが正式社名をメタ・プラットフォームズに変更した戦略意図も同じで、「これからはSNSではなくメタバースにIT企業の主戦場が変わる」ということを意識してのことです。

 そして、フェイスブック以外のGAFAもBATHもそのことについては強く意識はしている。しかし今回のニュースで分かったことは、その中でマイクロソフトだけは意識しているだけではなく、メタバースに向けて強烈な一手を打ってきたということです。

 さて、ここまでお読みいただいて、「分からない。正直もう無理」とお感じの方、悪いことは言わないので嫌いな野菜を食べるつもりでもう少し先まで読んでみてください。

 今回の記事では世界経済がこれからどう動くのか、一番基本的な部分についてできるだけ分かりやすく説明させていただきます。