「する」か「しないか」で、
内容は大違い
もともとはどちらも「いい加減」を意味する言葉でしたが、現代で使うときは次のような違いがあります。
「おざなり」は、「曲がりなりにもなにかをやった。でも、それは(結果として)いい加減なものだった」という意味で使われます。
これに対して、「なおざり」は、「やらなければならないことがあるのだけれども、やらないままでいい加減に投げ出している」として使われます。
具体的な例を挙げるとすれば、
「顧客に対して、おざなりな対応をした」は、「お客さんに対して、一応、対応はしてみたが、その対応はいい加減なものであった」
「顧客に対して、対応をなおざりにした」は、「お客さんに対する対応、そのものをしていないで、いい加減にしている」
といった違いが出ることになります。
どちらも、「いい加減」である点については変わりありませんが、「する」か「しないか」で大きな違いが現れているのです。