「要点→詳細」というコミュニケーションを徹底する

 そして、第四のポイントは、サマリーを必須とすることで、会議はもちろん、仕事上のコミュニケーションにおいては、必ず「要点→詳細」というステップを踏むという基本を、メンバーに徹底することにつながるということです。

 要領を得ないコミュニケーションは、ビジネスにおける生産性を決定的に傷つけます。長々と説明しても相手には「何が言いたいのか?」がわからない。だから、真意を確認するために質問を繰り返さなければならない……。これでは、コミュニケーション・コストがかかりすぎて、生産性が上がるはずがないのです。

 効率的なコミュニケーションを行うために最も重要なのは、「要するに何が言いたいのか?」=「要点」を明確にすることです。そして、第一声でそれを伝える。詳細は、そのあと説明すればいい。つまり、「要点→詳細」を徹底することが生産性を上げる重要なポイントなのです。

 そして、そのようなコミュニケーションが徹底されているチームの会議は、当然、非常に効率がよくなります。そのためにも、1枚のサマリー・フォーマットで提案書を統一する必要があるのです。

 もちろん、これはあくまでサマリーですから、このサマリーを補足する「詳細資料」=「アペンディックス」を用意しなければなりません。会議におけるプレゼンはサマリーに沿って手短に行い、ディスカッションにおいて質問されれば、アペンディックスを示しながら回答する。この形をとることで、最短距離で意思決定に到達することができる。そして、リーダーに「決断力」が備わってくるのです(詳しくは『課長2.0』をご覧ください)。