石川県の「SDGs評価」を急上昇させている原動力の秘密石川県の一大観光地・金沢。歴史の風情を感じるひがし茶屋街の様子 Photo:PIXTA

 SDGs(Sustainable Development Goals/持続可能な開発目標)」は、2015年9月の国連サミットで採択された、持続可能な開発のための17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されている。

 近年、日本においても企業や学校など全国の自治体が取り組んでおり、SDGsの認知度は急速に向上している。

 ブランド総合研究所が2021年5月に行った『第3回地域版SDGs調査2021(※)』では、各都道府県民が自分の都道府県のSDGsへの取り組みについてどう評価しているかが、詳しく紹介された。その調査結果を基にダイヤモンド・オンラインでは、「SDGsへの取り組みの評価が高い都道府県ランキング」を掲載した。

 今回は、石川県に焦点を当て、その取り組みについて検証していこう。SDGs評価は全国2位。前年度の17位から大幅に上昇した。その要因となった特徴はいったい何だろうか。

(※)調査を行ったのはブランド総合研究所。アンケートは全国の男女約450万人の調査モニターの中から15歳以上を対象に、2021年5月1日~5日にかけてインターネットで調査を実施した。各都道府県の住民それぞれ350人ずつ回収し、調査時点で移転などの理由によりその地域に居住していない人を除く計1万6300人の有効回答を得た(回答時点で各都道府県に居住していない人は「無効回答」とし、集計から除いた)

石川県が2位に急上昇
積極的な活動が目立つ世代は?

 同調査では、「SDGs達成のために積極的に取り組んでいると思うか」について聞いているが、石川県は「よく取り組んでいる」が5.4%、「少し取り組んでいる」は22.3%と高評価を得た。

 60歳以上からの評価が特に高く、「あまり取り組んでいない」は2.7%、「全く取り組んでいない」が1.4%と否定的な意見は非常に少ない。

 17ゴール別の評価としては、「住み続けられるまちづくりを」が33.7%と全国2位。また、「海の豊かさを守ろう」においても31.8%で2位と高い評価だ。