社外取締役の最大の仕事は
監督、助言、株主の意見反映

 注目が高まる社外取締役だが、そもそも社外取締役とはどのようなことを行う仕事で、どんな待遇なのか、あまり知られていないのではないだろうか。

 簡単に言えば、社外取締役とは、その企業に寄り添って経営者に助言を行う、外部の見識者のことである。社外の人であるとともに、その業界についての専門知識があることが望ましい。

 社外取締役は、どのように決まるのか? 土岐氏によると、最も多いパターンは、社長や既存の取締役メンバーが知り合いに声をかける、あるいは前任者が探してくるケースだという。弁護士、会計士などの士業も人気で、日本弁護士連合会、日本公認会計士協会などのネットワークで探すことも多いという。不足していることを受け、ジョトリーのような外部の紹介会社に頼む企業も増えているようだ。

 仕事の中心は、月1回2時間程度の取締役会に参加すること。経営の監督、意思決定の助言、株主の意見反映を行う。このほか、経営陣の指名・報酬の決定プロセスに関与したり、後継者の育成、危機的状況下の対応、機関投資家と対話したりといったことを求められることもある。

取締役会は1回2時間程度の企業が多い(出典:経済産業省)取締役会は1回2時間程度の企業が多い(出典:経済産業省)