4月、奥村幹夫氏がSOMPOホールディングのグループCOOに就任した。櫻田謙悟グループCEOとの役割分担や、グループ内で介護事業や海外事業の舵取り通して得てきた経験を、グループCOOとしてどう還元していくのか。話を聞いた。(聞き手・ダイヤモンド編集部藤田章夫、片田江康男)
4月に社長兼グループCOOに就任
櫻田CEOとの役割分担は?
――SOMPOホールディングスはCEOが櫻田さんで、奥村さんはCOOになるわけですが、お二方の役割分担はどのように整理されているのでしょうか。
言葉では、CEOは最高経営責任者、COOは最高執行責任者ということになるわけですが、私も役員になって8年目です。櫻田と一緒に中期経営計画を策定し、当社の課題や方向性を議論してきました。
今回、社長兼COOへの就任に当たり、2022年度のグループ全体の経営責任は櫻田が負いますが、主に保険3事業、国内外の生損保事業を中心に力を配分してくれと言われています。つまり、介護やデジタル領域などは、櫻田がそのままやるということになると思います。
――グループ傘下には複数の事業会社があり、それぞれにオーナーがいます。とりわけ中核となる損害保険ジャパンの社長には、白川儀一社長が同時に就任されました。白川社長と二人三脚でやっていくことになるのでしょうか。
ホールディングス傘下のそれぞれの事業オーナーは、担当する事業を進化させ、企業価値を高めていく必要があります。それはまさに、それぞれのオーナーの責任となります。
私はホールディングスの最高執行責任者ですので、ホールディングス全体の戦略を構築し、企業ブランドをいかに高めていくか。また、SOMPOグループのパーパスを浸透させ、横串を刺すような施策に取り組んでいきます。
投資家への説明会では、よく「SOMPOはコングロマリット・ディスカウントなのではないか」と言われます。つまり、節操ない多角化をしているのではないかという指摘ですが、そうではありません。