ジョー・バイデン米大統領とその戦略家の意向が時々分からなくなる。ウクライナがロシアに対する防衛戦争に勝利することを望んでいるのか、それとも旧領土の多くをロシアの支配下に置きながら停戦に合意して単に生き延びることを望んでいるのか。ロシア軍がウクライナ東部のドンバス地方で新たな戦果を得る中、この曖昧さが問題として再浮上している。ロシア軍は30日、ドンバス地方にあるウクライナ最後の主要拠点の一つで、工業の中心地であるセベロドネツクの中心部へ進攻した。この都市は、港湾都市マリウポリの破壊に似た容赦ない砲撃にさらされていた。ウクライナ軍はマリウポリで数週間持ちこたえたが、包囲され多くの負傷者が出たため、残存部隊は今月になって降伏した。彼らの運命は不明だが、捕虜交換で解放されることを期待したい。ロシア軍はこの勝利によってセベロドネツクへの攻撃を開始できるようになった。そこで勝利すれば、攻撃をさらに拡大できるようになる。
【社説】ウクライナ支援で曖昧なバイデン氏
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