また、別荘地では均等割にプラスして別荘税や家屋敷税のようなものを取られる地域もある。例えば、熱海は広さに応じた別荘等所有税がかかるので、こちらも事前に確認をしておきたい。そのほか、ガス・電気の基本料金、利用するのであれば電話やWi-Fi代などがランニングコストとしてかかってくる。

 別荘地では、共益施設負担金、管理費、温泉使用料、上下水道料などが課されることも多い。前述した東伊豆町の1円別荘は、使う使わないにかかわらず毎月の管理費・水道料金・温泉利用料が1万5000円かかる物件だったという。自宅と合わせた1月にかかるランニングコストを算出して、無理なく払っていけるのか精査しておくと安心だ。

結局、トータルで何にいくらかかる?
シミュレーションしてみた

 では、結局何にいくらかかるのだろうか。物件によって費用はまったく変わってくるが、シミュレーションとして「みんなの0円物件®」で紹介されている無償譲渡の実例を見ていこう。

 地方都市にある店舗と住宅を兼ねた物件で、土地と建物を0円で無償譲渡されたケースだ。土地は297.5平方メートル(宅地)、建物は185.12平方メートルの木造2階建て、固定資産税評価額は194万4171円だったという。

【取得にかかった費用】
 登録免許税・印紙代など 2万8860円
 司法書士報酬・通信費など 5万2500円
 贈与税 9万7200円
 不動産所得税 5万円
 計 22万8560円

 上記が取得のためにかかった費用だ。また、固定資産税として毎年9400円がかかる。内部の片付け費用やリフォーム費用も別途必要と考えると、0円別荘とはいえ初期費用にそれなりの金額がかかることがお分かりいただけるだろう。