米カンザス州で2日行われた住民投票では、妊娠人工中絶の権利を認めない州憲法修正案が反対多数で却下された。支持政党の枠を超えて、有権者の約6割が中絶規制にノーを突きつけており、今秋の中間選挙の行方を左右する重要な争点になる可能性が出てきた。カンザスは、ドナルド・トランプ前大統領が2年前に15ポイント近い差で勝利を収めた州だが、修正案は18ポイント差で否決された。投票総数は前回2018年の中間選挙の2倍近くに達した。連邦最高裁判所は6月、中絶を憲法上の権利として認めた1973年の「ロー対ウェード判決」を覆し、各州の判断に委ねる判断を下した。今回の住民投票では、最高裁の判断以降初めて州規模で中絶の権利を巡る民意が問われ、結果が注目されていた。
中絶権で示された民意、米中間選挙の重要争点に
トランプ氏圧勝のカンザス州で住民投票、中絶規制に6割反対
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