最近のある晩、書店で20人余りの学生が母国の公用語を磨く理由について順番に語り合っていた。その中には、キーウ出身だがウクライナ語を習得したことがない人や、ロシア語を話す前線の町から逃れてきた人たちもいた。「侵略国の言葉なんてもう使いたくない」。グラフィックデザイナーのナタリア・ナイカイフォロバさんはためらいがちにウクライナ語でこう話した。「厄介なのは、私がまだその言葉で考えているということ」ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は2月にウクライナへの侵攻を開始した際、ロシア語を話す人たちを守ると言明した。だが実際には、ウクライナ人の言語切り替えを後押しし、ロシア帝国支配の遺産から脱却する取り組み全体を加速させている。ロシアが2014年にクリミアを併合し、ひそかに東部地域に侵入してから、ウクライナはレーニン像を倒し、道路の名前を変更し、かつて支配的だったロシア語を追いやった。
ロシア語を捨て、母国語を学ぶウクライナ人
「侵略国の言葉なんてもう使いたくない」
有料会員限定
あなたにおすすめ