アップルとフェイスブック(現メタ・プラットフォームズ)のプライバシーを巡る継続的な対立は、デジタル経済を混乱させている。ユーザーは広告主が取得可能なデータを限定するようになり、数十億ドルの広告支出のシフトを招いている。両社の反目は、アップルが昨年、モバイル向け基本ソフト(OS)「iOS 14.5」の提供を開始したことがきっかけだった。これにより、iPhone(アイフォーン)とiPad(アイパッド)ユーザーは、フェイスブックなどのアプリが端末上のユーザーの行動を追跡するのをそれまで以上に簡単に拒否できるようになった。両社は常に対立してきたわけではない。それどころか、パートナーを組む寸前だったこともある。