米アルファベット傘下グーグルの従業員は、人工妊娠中絶に関する情報を求めるユーザーのデータ収集をやめるよう訴える請願書を、スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)に送った。請願書には650人以上の従業員が署名し、「危機妊娠センター」(CPC)についての検索結果を削除することも求めた。CPCの大半は中絶を思いとどまることを促す非営利団体で、請願書では中絶を望む女性はCPCの役割を誤解していることが多いとしている。アルファベット労組によると、請願者は従業員が先週回覧し、15日にピチャイ氏に送付された。17日終業時間までに同氏からの返答はないという。中絶の権利を認めた「ロー対ウェード判決」を連邦最高裁が6月に覆して以降、IT(情報技術)企業や位置情報を扱う業者の対応に厳しい視線が向けられている。プライバシー保護団体の間では、中絶クリニックを訪れたり、関連情報を探したりしたユーザーの身元を示すデータの提出を検察が強制する可能性があるとの懸念が広がっている。
グーグル従業員、中絶関連のユーザー情報収集中止を要請
有料会員限定
あなたにおすすめ