米国の天然ガス先物が今週、14年ぶりの高値をつけた。米シェールガスに対する欧米の旺盛な需要は衰える兆しが見えない。この先も上値を追う展開となり、市場のボラティリティーが増大するとみられている。足元で価格が跳ね上がったのは、ロシアがガスパイプライン「ノルドストリーム」経由の供給を月末に数日停止すると発表したことがきっかけだ。23日の取引では、米主要ガス輸出業者が火災で被害を受けたテキサス施設の稼働再開が想定より後ずれし、通常なら輸出に回る分の多くが国内にとどまると明らかにするまで、一段高となっていた。米天然ガス先物(9月渡し)は最高値更新となる100万BTU(英熱量単位)当たり10.028ドルから、9.193ドルに下落して終えた。それでも1年前からは2倍以上の水準だ。冬場の渡し分はさらに価格が高騰している。
米天然ガスの需要衰えず、シェール時代の高値更新
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