BMI = 体重kg ÷ (身長m)2
 適正体重 =(身長m)2 ×22

 しかし、ドウェイン“ザ・ロック”ジョンソンのようなタイプの体格を有するような人物を思い浮かべてください。彼の場合はBMIの数値から判断したほうが、医学的見地からの“肥満”と判断されがちの体格と言えます。ちなみにかつて彼は、身長/体重を196cm/118kgと公表していました。その数値でBMI値を計算すると…答えは30.71です。つまりWHO(世界保健機関)の基準では、「肥満1度」の判定になるというわけです。

 これは「肥満」というの基準の問題で、肥満とは「脂肪組織が過剰に蓄積した状態である」と定義されているから。BMIは身長と体重から計算したものなので、例えばスポーツ選手のように筋肉モリモリの人も、見かけ上は高い値となります。ですが、このような場合は肥満とは判定すべきではないでしょう。

 最終的に肥満を正確に判定するためには、体脂肪量を測定し、「体脂肪率(%)」という体重に占める体脂肪の割合を求める必要があるということになるのです。

体脂肪率:内臓脂肪、皮下脂肪の違いは?

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 ではここで改めて、「体脂肪率」とは何かを解説していきましょう。

 この数値は人間の体重のうち、「体脂肪(身体に貯えられた脂肪)の重さが占める割合のことを指します。さらに体脂肪とは、身体のどこの部位についているかによって主に「内臓脂肪」と「皮下脂肪」に分けられます。

 では、「内臓脂肪」とは何でしょうか?文字どおり、内臓の周りについている脂肪を「内臓脂肪」と言います。内臓脂肪は血中に脂肪を増やし、脂質異常症を生じさせる可能性があったたり、インスリンの働きを邪魔して糖尿病の原因となるなど…生活習慣病と関係が深いと言われています。

「皮下脂肪」に関しては、皮膚の下に蓄積される脂肪を指します。これは全身につきますが、特にお尻や太ももなど下半身に集中してつくため、皮下脂肪が多い肥満の体型を「洋ナシ型肥満」と呼ばれることもあります。文字どおり皮膚のすぐ下に蓄積されやすく、見た目にも脂肪がついていることがわかりやすくなっています。

 また少しずつ蓄積され、体温の維持や内臓や骨を保護する働きがあるため、落としにくいという特徴があります。そして男性より、女性に蓄積しやすい傾向を持っています。