共働きで収入は十分あるはずなのに、悩みは「借金」

 先日、会社員の奥さま(55)と共にご相談に来た会社員のGさん(56)は、ご夫婦で「借金」について悩んでいます。どちらかというと奥様の方が深刻に受け止めていて、「定年前に何とかしたい」と思っています。Gさんは「改善できるものならしてほしいね」と、話しぶりからして人任せな印象です。

 借金はやむを得ない理由でできたというよりは、そもそものお金の使い方によるもの。2馬力で働かれているのに、借金返済もあって家計は毎月赤字です。食費や交際費、趣味にお金をかけがちなため、生活費も比較的大きくかかっているご家庭です。過剰な住宅ローンあり、高額のマイカーローンもありで、大きなローンが二つ。借り入れは夫名義で、カードローンで複数社から借り、返済が苦しくなったために妻名義の借り入れも始めたという状況です。

 借金は1カ所から300万円ほどまとめて借りているものの他、50万~150万円ほどを数社で借り、総額で700万円ほど。毎月の返済額は15万円を超えている状況です。そのほかに住宅ローンの返済が約16万円、マイカーローンの返済が8万円ほどあるのですから、毎月返済するものだけで40万円近くにもなっているのです。

 ご夫婦の手取り月収は、2人合算で60万円ほどありますが、借金の返済がかなり生活費を圧迫しています。そして、これらの返済で家計は赤字なので、貯金はほとんどありません。現在50代後半、定年を迎えても再雇用で働けるとは言いますし、退職金もお二人合わせて2500万円ほど見込めるそうですが、今のままでは老後破綻する将来しか想像できません。