ミシェル・レイトさん(51)は首都ワシントンにあるオフィスでデスクワークを数時間こなした後、パーティションで囲まれた自席のキュービクル内で四つんばいになって「猫と牛」のポーズを始めることが多い。腰が痛いときは床に寝そべることもある。何も気にする必要がなく、通りかかった同僚に見られる心配もない。他の誰もが避けたがる日、つまり金曜日に出社しているためだ。「誰にも見られることはない」とレイトさんは言う。米国公衆衛生協会(APHA)で広報部門の副責任者を務め、週2日はオフィスで仕事をしなければならない彼女は、「金曜日が大好き」と話す。在宅と出社を組み合わせたハイブリッド勤務モデルが企業に定着し、従業員の多くは出社日をある程度選べるようになっている。主要都市で職場のアクセスカードの利用状況をモニターしているセキュリティー会社キャッスル・システムズによると、火曜日と木曜日のほか、特に水曜日が最も人気のある出社日となっている。しかし、ごく一部の従業員は、ほとんどの同僚が在宅勤務をしたがる日――月曜と金曜――にあえて出社している。気の散る雑談や、電子レンジから流れてくる変なにおいの食べ物から逃れられることがメリットだという。同じような仲間が増えない方がうれしいようだ。
ハイブリッド勤務で「誰もいない金曜」を満喫
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