おすすめポイント
感情は自分の中に閉じ込めず、口にしたほうが、スッキリする。しかし例外はある。そのひとつが「めんどくさい」だ。「めんどくさい」と口にしても、まったくスッキリもしないし、代わりに誰かがやってくれるわけでもない。挙句、ズボラでナマケモノな自分を否定して落ち込んでしまいもするが、それでもなおやる気はちっとも出てこない。
そんなふうに「めんどくさがり」な自分が嫌になってしまった人におすすめなのが、本書『「めんどくさい」が消える脳の使い方』である。本書の著者は、作業を簡単にできるようにする専門家、作業療法士だ。著者によれば、めんどくさいが生じる場面には、脳に通じない命令が隠れている。いくら「こうしたい」と命じたところで、それが脳にとってわかりづらい指令だったら、体は動かず、めんどくさいが募っていく。健康も人間関係の悩みも、『脳に通じる命令』さえできれば、うまくやれるようになる。特に、要約でも紹介する7つのコツは、著者が企業の研修やクリニックの外来で伝えてきた中でも「本当だ、めんどくさくなくなる」と言ってもらえる代表的なコツなのだという。
夕食の片付け、仕事でのリアルの打ち合わせ、話が通じない人との会話。日常のあらゆる「めんどくさい」を消すことができたら、どれだけスッキリするだろうか。本書の『脳に通じる命令』を実践することができたら、めんどくさいを手放して、豊かな日々を送れるようになることだろう。(Keisuke Yasuda)