超お得!【関西】中高一貫・高校&大学最新序列#5

サントリー創業者の鳥井信治郎が設立したことで知られる雲雀丘学園。2022年に大阪大学の一般入試以外の合格者を8人出し、全国トップとなった。しかし、同校は難関大受験に特化したコースを廃止したばかりなのだという。ではなぜ合格実績を伸ばせるのだろうか。特集『超お得!【関西】中高一貫・高校&大学最新序列』(全8回)の#5では、中井啓之校長のインタビューをお届けする。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)

「週刊ダイヤモンド」2022年10月22日号の第2特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

「選抜・特進」コースを廃止
受験勉強一辺倒ではない学びを提供する

 企業が創立した学校は多数ある。トヨタ自動車、中部電力、東海旅客鉄道(JR東海)など中部地方の有力企業が中心となり設立した海陽学園、KADOKAWAグループ設立のN高等学校などだ。

 そんな中で、今、ひときわ注目なのが、サントリー創業者の鳥井信治郎が設立した雲雀丘学園だ。京都大学や大阪大学への推薦入試の合格者が続出しているのだ。

 学園の初代理事長であった鳥井信治郎といえば「やってみなはれ」というチャレンジ精神を表す言葉が広く知られているが、「親孝行な人はどんなことでも立派にできます」も口癖だったという。まさしく、生徒たちは難関大学にチャレンジして、合格という形で親孝行を果たしたといえる。なぜ、推薦入試の合格者を伸ばし続けることができるのか、中井啓之校長に聞いた。

――大阪大学の一般入試以外の合格者数ランキングで、今年トップになりました。京都大学にも2人合格者を出しています。要因をどう分析されますか。