ライフネット生命の森社長が語る、相次ぐ「大型業務提携」の狙い

コロナ禍での大型提携
ライフネット生命に転機か

 インターネット生命保険会社のリーディングカンパニー、ライフネット生命保険。開業当初は付加保険料を公表するなど話題を席巻し、注目を集めた。だが、その後はネットでの保険販売は想像以上に困難を極め、苦しい時期が続いた。

 そこに大きな転機となったのが、新型コロナウイルスのまん延だ。医療保険を中心に保険に対する注目が集まる中、外出できない日が続いたことで、ネット生保への関心が急激に高まったのだ。事実、下図のように、ライフネットの業績はコロナを機に大きく上昇している。

 もっとも、ここまでは保険業界の関係者ならば周知の事実だろう。だが、ライフネットがコロナ禍において新たな事業展開を進めていることは、あまり知られていない。大手製薬会社のエーザイや、大手カード会社の三井住友カードなどとの業務提携、そしてKDDI傘下のauじぶん銀行との団体信用生命保険における提携などだ。また、生保業界では各社が二の足を踏んでいる国際財務報告基準(IFRS)の導入も進めている。

 その中身と狙いについて、ライフネットの森亮介社長に話しを聞いた。

――コロナ禍では急速に業績が伸びましたね。