「格差社会で生き抜ける子」を育てた親の共通点とは?普段の接し方で大差【再編集】写真はイメージです Photo:PIXTA
経済力がなければ学力は伸びない――本当にそうでしょうか。実は、格差社会に負けない子には「経済状況に左右されない三つの共通点」があるのです。特集『わが子の「育脳」』の#4では、その全容に迫ります。(本記事は2022年11月19日配信記事を再編集したものです)

日本社会は、アメリカ型の格差社会にどんどん近づいています。富むものはさらに富み、貧しいものはさらに貧しくなる。子ども一人の努力では、はい上がることが非常に難しい。では、自己責任時代を生き抜く子に育てるため親は何をするべきなのか。アメリカで学習塾を経営し、5000人以上のバイリンガルを育てるなかで悟った「成功を勝ち取る家庭・子どもの共通点」を紹介します。(TLC for Kids代表 船津 徹)

格差社会に負けない子には
経済状況に左右されない三つの共通点がある

 アメリカは個人主義の国であり、強烈な自己責任社会です。

 たとえ経済的に恵まれない家庭に生まれても、親からきちんと扱ってもらえなくても、社会から脱落してしまうのは「その人の選択の結果」である。

 これが大多数のアメリカ人の考え方です。

 この自己責任を重んじる考え方は、教育の領域にも入り込んでいます。学力不振、不登校、いじめ、ドロップアウトなどの教育問題は、基本的には、子ども自身(あるいは親)の責任で、その原因を学校や社会に求めるのは筋違いだと考える人が少なくありません。

 自己責任論は、社会や組織を管理する人たちにとって都合が良い考えです。

 ご存じの通り、アメリカは高騰し続ける教育費により、人種マイノリティーや貧困層の子どもはまともな教育を受ける機会すら失いつつあります。しかし自己責任を盾に取れば、弱者を切り捨てることが正当化できてしまうのです。

 日本にもアメリカ的自己責任論がじわじわと浸透してきています。貧困率は上がり教育格差が拡大しています。自己責任の先にあるのは激しい経済格差です。

 富む者はさらに富み、貧しい者はさらに貧しくなる。日本の未来図は、子ども一人の努力では、はい上がることが難しいアメリカ型の格差社会かもしれません。

 では、自己責任時代を生き抜く子どもに育てるには、どうしたらよいのか?

 実は、成功を勝ち取る子どもを育てている家庭には、三つの共通点があります。

「格差社会で生き抜ける子」を育てた親の共通点とは?普段の接し方で大差【再編集】格差社会に負けない子の「経済状況に左右されない三つの共通点」を紹介します