日本最大の金融グループである三菱UFJフィナンシャルグループ傘下のインターネット証券事業で、次の一手が見えない。ネット証券の勝ち組2社に他のメガバンク2社が出資を決めたが、傘下のauカブコム証券は口座数が伸び悩み、低空飛行が続く。SBIホールディングスが株式の売買手数料の無料化を仕掛ければ、ひとたまりもないと危惧する声が上がる。(ダイヤモンド編集部 岡田 悟)
22年に進んだネット証券2強とメガ提携
先行していたはずの三菱UFJ
SBIホールディングス(HD)と三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)、楽天証券とみずほフィナンシャルグループ(FG)――。
2022年はインターネット証券2強にメガバンク2社がそれぞれ出資した。「貯蓄から投資へ」という国策の下、増加するとみられる若年層の投資ニーズを取り込むためとみられる動きが加速した。
ここで注目されているのが、3メガバンクの一角であり、日本最大の金融グループでもある三菱UFJフィナンシャルグループ(MUFG)の次の一手だ。
MUFGはネット証券のauカブコム証券をグループに持つが、口座数ではSBIと楽天の2強に大きく水をあけられている。
銀行からネット専業証券まで金融サービスのフルラインアップをそろえて先行してきたMUFGは、このまま周回遅れとなってしまうのだろうか?