米国が最終的には、ロシアの侵攻を受けたウクライナに対する支援を縮小するのではないかとの懸念から、ウクライナに対する軍事・財政支援拡大に向け欧州への圧力が高まっている。当局者やアナリストによると、ドイツが自国製戦車の供与になかなか同意しないことに対し、多くの欧州諸国が不満を募らせているのは、ドイツ製戦車が戦場において有用なだけでなく、ドイツの姿勢により、ウクライナ戦争への欧州の対応が米国に左右される度合いが高まっていることも理由だ。オラフ・ショルツ独首相は何週間もの間、米国がまず米軍の主力戦車「エイブラムス」をウクライナに供与すれば、ドイツは自国製戦車「レオパルト2」を引き渡すと主張してきた。米国が供与を行えば、ロシアが反発しても、ドイツへの怒りはより抑制されることになると独政府は説明していた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は24日、バイデン政権がエイブラムスをウクライナに供与する構えだと報じた。これにより、ウクライナ支援を巡る行き詰まりが打開される可能性がある。
対ウクライナの戦車供与、米国の影に隠れた欧州
地域の米国依存深めるドイツの消極的姿勢、支援増強求める国々は憤慨
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