というわけで、節税効果で言えばiDeCoのほうの勝ちです。でも、iDeCoは一旦投資したら、そのお金は老後まで引き出せないのがネックになります。
無理な金額を投資すると、今の生活が苦しくなったり、住宅購入や教育費のような急な出費があったりしたときに困るかもしれないです。
一方で、つみたてNISAなら、いざとなったら現金化できるので、安心感があると思います。たとえば、突然の事故で大金が必要になったら、投資信託を解約して治療費にあてられます。
パックンは「つみたてNISA」と「iDeCo」のどっち派?
このような違いを踏まえて、つみたてNISAとiDeCoを使い分けてください。
僕としては、投資信託を早く解約すると長期投資で得られたはずの利益を捨てるのと同じだから、なるべく解約しないほうが得だと思います。
だから、老後まで使う予定のないお金は、半強制的に長期投資ができて、節税効果抜群のiDeCoのほうを使って投資をするのが良いと思います。
パトリック・ハーラン
定価1,650円
(朝日新聞出版)
結婚式、学費、住宅購入など、老後の前に必要になるかもしれない資金は、まずお金をつみたてNISAに突っ込んでおいて、数年成長させてから、必要なときに非課税で引き出して使いましょう。非課税の恩恵は政府からの入学祝い、結婚祝いと考えましょう!
どっちにしても、投資を始める前に何かあったとき用の資金を確保したり、必要な保険に入ったりするのは忘れないでね。
せっかくだから積立投資をするだけじゃなくて、もっと上手にお金を増やしたいと思った人は、ぜひ『パックン式 お金の育て方』を読んでみてね。
いまよりも格段にお金との付き合い方がうまくなるかもよ!
(構成/増田侑真)
本名:パトリック・ハーラン。芸人・東京工業大学非常勤講師。
1970年11月14日生まれ。アメリカ・コロラド州出身。93年ハーバード大学比較宗教学部卒業。同年来日。97年、吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。NHK「英語でしゃべらナイト」「爆笑オンエアバトル」をはじめ、多くのテレビ番組に出演し、注目を集める。「AbemaPrime」「報道1930」でコメンテーターを務めるなど、報道番組にも多数出演。2012年10月より池上彰氏の推薦で東京工業大学の非常勤講師に就任。コミュニケーションと国際関係についての講義も行っている。二児のパパ。
25年以上の投資歴があり、金融教育の講師として全国各地で講演会も行っている。
最新刊の『お金の育て方』では、「生活保護」状態から「お金持ち」になるまでに身につけた、誰にでもマネできる、お金との付き合い方を詰め込んだ。
※AERA dot.より転載