Jアラートが鳴った後、第2報が入るまでは
警戒態勢を解除しない

(5)Jアラートが鳴った後その2 いつまで警戒態勢を取るのか

 Jアラートが鳴ったけれど周囲に着弾した様子はないという場合は、どのタイミングで警戒態勢を解けばよいのだろうか。

 濱口教授は「第2報を待ちましょう。どこに落ちたか、何のミサイルだったかという情報を得るまでは、もう大丈夫だと自己判断するのは禁物です」と慎重な行動を促している。「落ちたのが海または自分のいる所から遠い場所」だというのが確認できたら、通常の生活に戻っていいそうだ。

 落ちたのが近い場所、しかし自分はまだ安全な距離を保てている(ただし、爆風を浴びたり、有毒物質をかぶったりした可能性がある)という状況の場合は、まず近くの安全な屋内に移動するか、家が近ければ家に帰り、前述したような行動を取るとよいだろう。

ミサイルがいつか日本に落ちる
可能性は低くない

 偶発的な事故も含めて、ミサイルがいつか日本に落ちる可能性は決して低くない。それが濱口教授の持論だ。

「Jアラートはオオカミ少年でいいんです。ミサイルが落ちる可能性が1%でもある限りは、オオカミが来るぞと注意喚起をし続けてほしい。ただし、アラートを受け取る私たちの側が慣れて麻痺してしまってはいけません。『やっぱり落ちなかった』ではなく、『いつか本当にミサイルが落ちるかも』『今回は日本に着弾しなくてよかった』と心に刻んで、Jアラートが鳴るたびに適切に対処をすることが大切です」(濱口教授)

 最後に、注意点を箇条書きでまとめておく。もし日本国内にミサイルが着弾する場合、Jアラートが鳴ってから猶予は1~2分しかない。事前の準備と、その時できることを徹底することで、生き残れる確率は上がるはずだ。

【まとめ】
・普段いる場所、通勤・通学経路などで避難場所の目安を付けておく
・口と鼻を覆うためにマスクを持ち歩く
・窓などに目張りができるようにテープを準備
・Jアラートが鳴ったら屋内に避難。窓から離れる、机の下に入るなど頭と心臓を守る
・ミサイルが近くに落ちたら、屋内に避難。マスクやハンカチで口と鼻を覆う。
・いろいろな所を触らない、目をこすらない
・屋内に避難後、有毒物質が付いている衣服は処分
・続報を待ってから警戒態勢を解除