学生時代に諦めた
広告業界への転身
そんな彼は現在、広告代理店で営業の仕事をしている。前職とはまったく異なる業界、業種を選んだ理由とは。
「じつは学生時代、広告の仕事に憧れていました。でも、広告業界といえば、激務で連日終電帰り、自分の時間がまったくないというイメージが強く、自分に向かないのでは、と諦めたんです。また、ちょうど転職前に『左利きのエレン』(かっぴー/集英社)という広告業界を描いた漫画を読んで触発されまして……(笑)。この機会にチャレンジしよう、と広告業界に飛び込んだんです」
「当時は半ば自暴自棄だった」と、振り返る近藤さん。それでも職を変えて約2年がたった今は「転職してよかった」と感じているという。
「営業ノルマの厳しさや、社風が合わないなど気になる点はありますが、仕事は楽しいです。何より、お客さまの顔を見ながら自ら提案して、その内容を喜んでもらえるのはとてもうれしいです。前職に比べて残業時間はかなり増えましたが、帰りが終電になる日は少ないのでホッとしました。私のように実際に多忙な職場で働くようになって“自分は仕事をがんばるタイプなんだ”と気づく人もいると思います」
前職では相手の顔が見えない状況で働いていた彼にとって、新たな職場はより深く自分を知るきっかけにもなったようだ。