香港の李家超(ジョン・リー)行政長官は、香港は「必ず立ち直り、以前より良くなる」と世界に信じさせたがっている。それを証明するための優遇措置として、李氏が率いる香港政府は先週、観光客を呼び込むために航空券50万枚の無料配布を開始した。昨年の香港への海外からの来訪者数は60万4564人にとどまった。香港の状況が正常だった最後の年である2018年は6500万人余りだった。現地では最近、新型コロナウイルス関連の規制が解除されたばかり。一連の規制は世界で最も厳しい部類に入り、旅行の障害となっていた。しかし中国共産党による弾圧には、そのような緩和措置はない。何百万人もの香港市民は2019年に自由を求めてデモ行進した。その1年後、中国政府は反政府行為を違法とする香港国家安全維持法(国安法)を導入した。最高刑は終身刑だ。外国人も同法の標的になり得るとされており、香港域外での発言も対象となる。
【社説】無料航空券で行く香港、注意すべきこと
観光客は国家安全維持法に違反しないか心配する必要がある
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