その「行き詰まり」はチャンスかもしれない
実は、このように自分を投げ出す姿こそ、ご神仏を祈る姿なのです。
ご神仏は、あなたが惜しみなくすべてを投げ出すことで、あなたの心の中からすごい勢いで立ち上がり、そしてよいほうへと運んでくださいます。
行き詰まった状況に陥った時こそ焦らず、「さあ、いったん心を休める時が来た。いい機会だ」ととらえて立ち止まり、休んでほしいと思います。
停滞期や行き詰まった時は、自分のすべてを大いなる流れの中に投げ出すことのできるチャンスと考えましょう。心の奥底でご神仏とさらに強い絆で結ばれ、大いなるご神仏の「安心の流れ」に乗るチャンスなのです。
安心感を味わいながら真言を唱える
心が解放されて、心地いい安心感の中に漂うことができたら、その状態で真言を唱えると、大きな効果があります。ご神仏とつながるパイプがさらに確かなものとなるのです。
真言とは、それぞれのご神仏のエネルギーが宿った言葉です。その真言はご神仏さま自体とも言えるので、魔法のランプのようにご神仏のパワーを呼び寄せる、神さま仏さまにつながるスイッチのように感じるかもしれませんね。
例えば、「オンアビラウンケン」など、お聞きになったことがあるかもしれません。代表的なご神仏の真言を私の著書『神さま仏さまがこっそり教えてくれたこと』『迷いをすっきり消す方法』で紹介していますので、よろしければご参考ください。
真言を唱えることで、心の中に石ころのように詰まった悩みや心配事が一掃され、心の真ん中にサッと真言が入ってきます。どんどん自分が解放されます。お時間が許す時には少し心がラクになってきたと感じるまで唱え続けてみてもいいと思います。
特に好きなご神仏があるなら、そのお姿を思い浮かべながら、そのご神仏の真言を唱えるのがいちばんいいですね。
また、お寺の境内や本堂で手を合わせて行うのもいいでしょう。もし周囲に人がいて、声を出すことができないなら、心の中で一心に唱えましょう。
すべてをゆだねておまかせしよう
真言では難しすぎると感じるなら、「南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)」や「南無仏様(なむほとけさま)」もいいですね。「南無」とは帰命(きみょう)すること。仏さまに命も身体も捧げておまかせする、という意味です。
あなたにとって「仏さま」がしっくりこないというのならば、「神さま」「大いなるもの」「宇宙」としてもいいでしょう。「宇宙よ、私をゆだねます」というふうに。
こうして心を開いて自分をさらけ出し、ご神仏におまかせしていると、どんな状況であっても、いろいろなことが上向きになっていきます。ご神仏とつながるパイプの詰まりがきれいになり、心の奥底でしっかりとつながることができるようになるからです。
やがてすべてはよくなります
心の中で、このように大きな転換が起こると、ご神仏の働きかけがさらに届くようになるので、よい方向へと進んでいくことができますよ。
行き詰まった時やお辛い時にこのことを思い出して、どうか少しでも、硬く閉じた心を解放してご神仏とつながってくださいね。
ご神仏さまは、あなたの外におられるわけではありません。
あなたの心の中から立ち現れるのです。