アクセンチュア、野村総研とも
トップ3は同じ、4位以下に変化

 22年ランキングは、アクセンチュアの1位~3位は21年と同じ。野村総研は早稲田大学が1位に浮上し、2位慶應義塾大学、3位東京大学で、両社ともトップ3は21年と同じ顔触れだった。相変わらず就活生からの人気が高く、狭き門となっている。

 だが4位以下を見ると、両社の顔触れに変化が見える。

 アクセンチュアは、21年のランキングでは、4位京都大学、5位大阪大学、6位北海道大学、7位明治大学、8位は同数で東京工業大学、上智大学、同志社大学が並んだ。このうち、明治大学、同志社大学が22年にランク外となり、新たに東京理科大学が5位、立教大学が7位にランクインした。

 野村総研は、21年のランキングでは、4位東京工業大学、5位東京理科大学、6位同志社大学、7位北海道大学、8位が同数で大阪大学と明治大学、10位京都大学だった。このうち、同志社大学、京都大学が22年にランク外となり、新たに九州大学が6位、神戸大学が8位にランクインした。

 ここから見えるのは、両社のデジタル人材採用の強化だ。アクセンチュアは21年の1位~10位の採用人数が310人に対し、22年は387人と70人以上伸び、特に東京理科大学からの採用人数が増えている。

 20年、同社日本法人の組織体制が大きく変わり、AI戦略を成長の柱に据えた。日本有数の規模のデータサイエンティストを抱えており、デジタル人材を積極的に採用している様子がうかがえる。野村総合研究所も、最近は小売りや物流、通信業界などでDXに関するシステム受注が好調で、DX関連の売上高を大きく伸ばしている。

 コロナ禍から3年経ち、DXの追い風が吹く中、コンサルのニーズがますます高まっている。一般的な企業と比べて給料が高く、自身の成長が期待できるコンサル企業を目指す就活生はもっと増えていくだろう。 

 *この記事は、株式会社大学通信の提供データを基に作成しています。
 
【ランキング表の見方】
医科・歯科の単科大等を除く全国743大学に2022年春の就職状況を調査。558大学から得た回答を基にランキングを作成した。就職者数にグループ企業を含む場合がある。表中「立教大学」以外は大学院修了者を含む。大学により、一部の学部・研究科を含まない場合がある。東京大学は「東京大学新聞」、京都大学は「京都大学新聞」より集計。大阪公立大は統合前の大阪市立大と大阪府立大の実績を掲載した。企業名は大学通信の調査方法にのっとって表記しており、正式名称と異なる場合がある。(調査/大学通信)