子どもの成長と未来に向かって大きく翼を広げてほしいと願う新学期。特に小学生は6年間で精神的にも肉体的にも大きな変化を迎え、この時期に読む本が子どもの知力や個才に影響するといわれています。そんな小学生に、これから必要な国際力を育む本を、世界30カ国以上を訪問し図書館や学校を取材してきたジャーナリストのまついきみこが紹介します。
親が子どもに贈る本は
「特別な読書体験」として記憶に残る
「あいうえお」や「数字」「あいさつ」など、生活の基本が学べる赤ちゃん絵本から卒業した子どもは精神的にも肉体的にも大きな変化を迎えます。
私は子どもの本と教育環境のジャーナリストとして世界の図書館や教育機関と20年以上やりとりをしていますが、海外の教育現場では小学生の読書体験がその後の進路や人生観にまで影響を及ぼすといわれています。そのため子どもたちが読む本への大人の意識がとても高く、図書館は偉人伝から趣味まで幅広い分野のブックリストが充実していることに驚かされます。
一方家庭では、子どもが好きな本とは別に「人生を豊かにする」ための1冊を、親が子どもの成長の節目に贈りたいという気持ちが強いようです。