米議会図書館は先頃、最新の楽曲コレクションを全米録音資料登録簿に加えた。そのリストには誰でも一つは知っているようなヒット曲が並んでいる。ジョン・レノンの「イマジン」、マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」、レッド・ツェッペリンの「天国への階段」、ジミー・バフェットの「マルガリータビル」、マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」――。だがその中でも最もよく知られている曲は、何十億人もの人が聞いたことがあるにもかかわらず、おそらく作曲家の名前を聞いたことがなく、タイトルも分からない曲であったかもしれない。「スーパーマリオブラザーズ」のテーマ曲だ。タラッタ、タラッ、タ!頭から離れないこの楽曲は任天堂の革新的な作曲家、近藤浩治氏(61)が生んだものだ。1985年に発売され、いまや名作となったこのゲームのテーマ曲の名前は「地上のテーマ(地上BGM)」で、最初のレベルを開始するメロディーとしてよく知られている。その後、他のゲームやオーケストラ、着信音などにもアレンジされてきたが、近藤氏の代表作が今ほど反響を呼んだことはないだろう。