台湾総統選「三つ巴」となれば民進党・頼氏有利か、ウクライナ情勢も影落とす2024年1月の台湾総統選は与党、民主進歩党の頼清徳氏が相対的に有利とみられるが、ウクライナの反転攻勢が十分な成果が上がらない場合は対中融和ムードが高まり親中派の野党候補にプラスに働く可能性もある Photo:Annabelle Chih/gettyimages

国民党は侯氏、民衆党は柯氏擁立
民進党は頼氏をすでに決定、候補出そろう

 2024年1月13日に投票が行われる台湾総統選に向けて、主要政党の候補者が出そろった。

 8年ぶりの政権奪還を目指す最大野党の中国国民党(国民党)は5月17日、新北市長の侯友宜氏(65)を公認候補として擁立することを発表。

 第3党の台湾民衆党(民衆党)は、前台北市長の柯文哲主席(63)を公認候補として擁立した。

 すでに蔡英文総統の与党、民主進歩党(民進党)からは、同党主席で副総統の頼清徳氏(63)が出馬することが4月に決まっている。

 対中国政策で蔡総統の現状維持路線を引き継ぐ頼氏と、親中の国民党の侯氏、近年は親中色を強めている柯氏を中心にした争いになりそうだ。

 三つどもえとなれば、票が分散する野党候補二人に対して頼氏が相対的に有利になる可能性が高いが、影を落とすのがウクライナ情勢だ。