日銀26年追加利上げの鍵は「円安」と「中立金利」、どちらも難題は“市場との対話”Photo:PIXTA

次回利上げは6月か7月が基本だが
為替次第で前倒し、ほかにも不透明要因

 日本銀行は1月22、23日に今年の最初の金融政策決定会合(MPM)を開く。2026年の金融政策はどういう展開が予想されるか。

 25年12月18~19日に開いたMPMで、政策金利の0.5%から0.75%への利上げを決めた。記者会見で植田和男総裁は、「(物価安定目標の達成を想定する)経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していく」と、従来の基本方針を改めて語った。

 これを素直に受け取れば、今後も半年に1回程度のゆっくりとした利上げペースが続くと想定され、次回利上げは今年6月か7月のMPMでということになるだろう。

 しかし、植田総裁は会見で「複数の委員が、最近の円安が国内価格に上向きの影響を与えている。そして、場合によっては基調物価にも影響するかもしれないので、そこも見ていかなければならないと指摘したことは申し上げておきたい」とも語っている。日銀が円安を気にしているのは間違いなく、それ次第で利上げのタイミングはぶれる可能性がある。

 またもう一つの注目は、政策金利がこれまで日銀が示してきた推計値「1%~2.5%」の下限に近づきつつあることだ。市場はこの中立金利を今回の利上げの最終ゴールとみているが、実際の中立金利水準を精緻に推計し、示すことは難しいし、その時々の経済状況などで中立金利自体も異なってくる。

 金利正常化をスムーズに進めるうえで、日銀は市場とのコミュニケーションを重視しており、この姿勢は変わらないだろうが、日銀にとっては、為替レートに対する考え方や中立金利の水準を示すことはそもそも難しい。