かつて病院の花形だったメジャー科には見向きもせず、「マイナー」「色物」とさげすまれた診療科に若手医師が殺到する。その背景にあるのが診療科における「ホワイト度」の格差だ。19診療科のホワイト度を5段階で評価すると、メジャー科三つが最低ランクとなった。特集『今なら目指せる! 医学部&医者』(全24回)の#7では、19診療科のホワイト度を5段階で評価。メジャー科三つが最低ランクとなった。(ダイヤモンド編集部 野村聖子)
序列が上のメジャー科3つが
「ホワイト度」で最低ランク
医療界は、他の業種よりも職種ごとのヒエラルキーが明確だ。
ヒエラルキーのトップに立つのは当然医師たちだ。日本の診療報酬制度では、医師がいなければ病院は稼ぐことができない。そして、医師間でも序列は存在しており、それぞれの専門領域、つまり診療科にもパワーバランスがあるのだ。
内科系、外科系、産婦人科、小児科などが「メジャー科」、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科、精神科、形成外科、整形外科などが「マイナー科」と呼ばれている。
簡単に言えば、メジャー科は全身を診る、マイナー科は局所を診る科とされ、医師国家試験ではメジャー科からの出題数が多い。その名前からも明白なように、メジャー科の方がマイナー科より上、パワーバランスが強いとされてきた。
もっとも、序列が上の診療科に勤務すれば優遇され、働きやすいというわけではない。次ページでは、医療関係者への取材を基に19診療科それぞれの特徴を解説するとともに、「ホワイト度」を5段階で評価。このホワイト度でメジャー科三つが最低ランクとなった。