「ここで働き続けることはできないなあ……」。病理医の榎木英介氏は4年前、近畿大学から公立病院へ移籍して早々、人事評価で「最低ランク」の烙印を押された。経営の立て直しに迫られていた病院が下した理不尽な評価に脱力した。2020年春、特定の病院に属することをやめ、フリーランス医師へと転じた。特集『今なら目指せる! 医学部&医者』(全24回)の#8では、榎木氏のキャリアから勤務医とフリーランス医師の「年収、地位、自由度、やりがい・使命感」を比較した。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
公立病院へ移籍して早々
人事評価で「最低ランク」
「ここで働き続けることはできないなあ……」。病理医の榎木英介(51歳)は4年前、近畿大学から公立病院へ移籍して早々、人事評価で「最低ランク」の烙印を押された。経営の立て直しに迫られていた病院が下した理不尽な評価に脱力した。
2020年春、特定の病院に属することをやめ、フリーランス医師へと転じた。新型コロナウイルスの感染拡大の直前、“飼い犬”は自ら鎖を切る決断をした。
大学の勤務医、一般病院の勤務医、そしてフリーランス医師、それぞれで「年収」「地位」「自由度」「やりがい・使命感」はどう変わったのか。次ページでは、榎木のキャリアを通じてこれらをリアルに比較。また、フリーランス医師になるメリットとデメリットを明らかにした。