医療界における格の順番は、大学病院勤務医、一般病院勤務医、開業医、フリーランス医師。では収入相場が高い順は?特集『今なら目指せる! 医学部&医者』(全24回)の#15では、起業家や企業社員の道を選ぶ者も増えて多様化する医師キャリアについて、「地位」「収入」「自由」「やりがい」を検証した。増えるキャリアの“手札”、どれを切るのが幸せか。(ダイヤモンド編集部副編集長 臼井真粧美)
医師の「収入額」は
「格」と反比例する
若い世代を中心に、上に従う人生より自分が望む人生を選ぶ医師が増えてきている。
医療界での格としては大学病院勤務医が最も高く、次に一般病院勤務医、さらに開業医と続き、近年台頭している組織に属さないフリーランス医師は一番の格下に位置付けられてきた。
しかし、格上である大学医局などのブラック職場で耐え忍び、出世を目指すという従来の価値観を持たない者が増えた。
旧来の王道ルートに進まず、それぞれの価値観でキャリアを選ぶというのは、SNSが浸透した影響も大きい。閉鎖的な医療ムラの出来事や、個人の考えや感情を医師がオープンに発信するようになった。そこでは所属医局など閉ざされた勤務先の外の人と交流でき、外部の情報も収集しやすい。
医師は基本的に、その気になれば体一つで優に1000万円は稼げる。その収入額は、総じて前述した格と反比例している。
次ページでは、大学病院勤務医、一般病院勤務医、開業医、雇われ院長、医師起業家、企業社員、フリーランス医師など多様化が進む医師のキャリアについて、「地位」「収入」「自由」「やりがい」を検証した。増えるキャリアの“手札”、どれを切るのが幸せか。