保険ラボ

乗り合い代理店市場を攻略すべく、2021年10月に販売を開始した朝日生命保険子会社のなないろ生命保険。23年3月期は想定を上回る業績をたたき出し、最後発ながら存在感を高めている。そこで石島健一郎社長に、これまでの総括と今後の方針について話を聞いた。(聞き手/ダイヤモンド編集部 藤田章夫、片田江康男)

三大疾病の新商品を発売
優良体割引はチャレンジ

――なないろ生命保険はファイナンシャルプランナー(FP)からの評価も高いですね。6月5日から新商品「なないろスリー」が発売されましたが、どのような狙いがあったのでしょうか。

 6月に発売したのは、特定3大疾病一時金保険「なないろスリー」という商品です。喫煙状況や健康状態などによって保険料を割り引く優良体割引は、当社にとって初めてのチャレンジです。

 当社には「がん+6大疾病」の7つの疾病に備える「なないろセブン」という商品がありますが、これはがん保険の派生型として、乗り合い代理店で捉えられていました。ですので、3大疾病という分野では、当社の商品ラインアップは空白だったわけです。

――乗り合い代理店市場では、日系大手生保の子会社生保が激しいシェア争いを繰り広げています。最後発(2021年10月募集開始)での参入でしたが、これまでをどう分析していますか。

 21年度は募集開始から半年の決算となり、新契約年換算保険料は40億円弱。このペースは、12カ月に換算すると80億円弱です。22年度の新契約年換算保険料は105億円の計画でしたが、着地は138億円。想定以上にうまくいきました。