特集『JR・私鉄「全国376路線」ランキング』(全13回)の最終回では、駅近にある四大スポーツジムを数え、路線ごとに平均店舗数を算出して「健康意識の高さ」を計測した。京王、相鉄の沿線がベスト3に入った。ジムが最も充実し、多くの住民がダイエットや健康のために汗を流す路線第1位は、あの有力私鉄となった。(ダイヤモンド編集部編集委員 清水理裕)
四大スポーツジムの店舗数に着目
首都圏28路線「健康意識」序列が判明
新型コロナウイルスの感染拡大は、健康意識の高まりをもたらした。体力や免疫力を高めたいというニーズに応える形で、「ニンテンドースイッチ」向けソフトの「リングフィット アドベンチャー」が大ヒットしたのは一つの例だ。屋外に出掛けづらくなり、テレワークが普及する中、ゲーム感覚でダイエットや健康のために汗を流すというコンセプトが受けた。
ただ、コロナ禍の生活が長くなる中で、自宅での運動が長続きしない人も増えてきている。「買った当初は毎日リングフィットで体を動かしたが、今では全く使っていない」(40代後半の大手証券マン)といった声は、身に覚えのある人も多いだろう。
ただ、言うまでもなく健康は重要だ。今回の記事は、首都圏の主要28路線で「健康意識が高い」沿線がどこかを探るのがテーマである。少子高齢化の波は首都圏にも押し寄せている。介護などに依存せず自立した生活ができる期間を示す「健康寿命」の長さが、10~20年後の沿線の活気を左右することになるかもしれない。住民の健康意識に注目したのは、このためである。
各路線の健康意識を測るベンチマークとして、四大スポーツジムの数に目を付けた。具体的には、首都圏の主要28路線について、各駅の徒歩10分圏内(半径800m以内)にあるルネサンス、ティップネス、セントラルスポーツ、コナミスポーツクラブの店舗数を数え、路線ごとに算出した平均店舗数で健康意識の高さを表した。
あなたが住んでいる沿線は、健康意識の高さで上位にランクインしているか。編集部による独自試算の結果をぜひ確かめてほしい。