航空・鉄道 最終シナリオ#5
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国鉄出身者が経営上層部にずらりと名を連ねるJR各社は、今なお官僚組織的な色合いが残る。特集『航空・鉄道 最終シナリオ』(全18回)の#5では、JRの「キャリア組・ノンキャリア組」構造、JR各社の待遇ヒエラルキーを大解剖。JR東日本、JR東海の社長人事の「ある特徴」も明らかにする。(ダイヤモンド編集部 松野友美)

JR東日本とJR東海に今なお残る国鉄色
「東大法」「京大土木」が多かった

 石を投げれば東大法卒に当たる――。

 JRの前身である日本国有鉄道(国鉄)では、大学卒の新入社員の多くが「東京大学法学部」と「京都大学工学部土木工学科」の出身者だった。

 当時を知るJR幹部によると、名門国立大学の一橋大学や、私立大学の双翼である慶應義塾大学、早稲田大学出身者も入社していたが、少数派。運輸省(現国土交通省)は「国鉄の入社試験に落ちた者が行くところ」という扱いだった。

 国鉄時代はこうした超エリートがおよそ20人毎年入社していた。その国鉄は1987年、東日本旅客鉄道(JR東日本)や東海旅客鉄道(JR東海)など六つの地域別鉄道会社と貨物を担う日本貨物鉄道(JR貨物)に分割民営化された。

 民営化後もエリートを幹部に据える伝統は今でも色濃く残る。

 JRグループ内でもとりわけ「幹部にエリートが多い」「出世ルートが限定的で官僚のよう」と、批判と羨望の入り交じった視線を向けられるJR東日本とJR東海だ。幹部の出身大学や経歴がそれを物語る。社長人事にもその特徴は表れている。