
鉄道の運行エリアがすみ分けされている大手私鉄16社では、事業が競合することはあまりない。それどころか、16社は部門や階層別に定期的に情報交換の場を設けるほど仲が良い。特集『航空・鉄道 最終シナリオ』(全18回)の#14では16社が集う「民鉄16社会」の内実と序列を説き明かす。(ダイヤモンド編集部 松野友美)
大手私鉄16社に独特の団結文化
3層の序列を形成
大手私鉄(民鉄)16社には「民鉄16社会」と呼ばれるネットワークがある。
同業他社というのは、基本はライバルである。航空大手のANAホールディングスと日本航空(JAL)しかり、客を奪い合うものだ。
しかし、大手民鉄には独特の団結文化がある。16社会で情報を共有したり、協力して商品を開発したりして、横のつながりを実務で役立てているのだ。
メンバーの16社は、営業エリア、事業の幅やパワー、歴史的な格などから自然と3層の序列を形成している。